歯茎から出血するのは歯周病のサイン?
歯茎からの出血を見過ごしていませんか?
歯茎からの出血。
これを見過ごしている方は意外と多いです。
患者さんにお聞きしてみると、「ブラッシングが強すぎたと思っていた」「歯ブラシが硬すぎなのかと思っていた」など、歯磨きの時に起こった出血であると思いこんでいた方が非常に多かったことに驚かされます。
もちろん、ブラッシングによって出血することはありますが、口腔疾患のサインであることも患者さんには知っていただきたいと思います。
今回のブログでは【歯茎から出血するのは歯周病のサイン?】です。最後までお読みいただければと思います。
歯周病と歯茎からの出血の関係
歯茎の出血は歯周病の可能性が高い。そういった言葉を目にしたことがある方は多いと思います。
歯茎の出血は、歯周病の可能性を示唆するものではありません。
歯周病を進行させてしまうサインです。つまり、歯茎から出血している時点で歯周病に罹患しており、更に歯周病をさせていしまう入り口になっている可能性が非常に高いということです。
歯周病と歯茎からの出血について更に詳しく解説します。
歯周病は細菌による病気である
バイオフィルム(プラーク)をご存知でしょうか。そう、歯垢のことです。
このバイオフィルムの中には細菌が多く住み着いています。その中でも特に歯周病に影響を与える3種類の細菌を「レッドコンプレックス」と言います。このレッドコンプレックスの中に潜む一つの細菌が、血液中に含まれる鉄分を栄養として増殖し、歯周病を進行させていきます。
これが歯周病と出血の大きな関係性になります。
出血を止めなければ歯周病の原因となる細菌は増殖を続け、歯周組織を溶かさしていきます。
結果的には、出血の他に
- 歯が長くなる(歯茎が下がる)
- 歯がぐらつく
- 口臭が強くなる
などの、症状が顕著になってきて、最終的に歯が抜けてしまうというの歯周病の特徴です。
歯茎の出血はこのように歯周病を進行させるサインになります。見過ごさずに歯科医院で治療を行うことを強くおすすめします。
優しいブラッシングや痛みがなくても出血する場合は要注意
優しいブラッシングや歯茎に痛みがないのに出血する場合は、歯周病が原因の出血である可能性が高いため要注意です。
歯周病の特徴は、初期症状に痛みや違和感がないことです。そのため歯周病は「静かなる病気」と呼ばれているほど、気づきにくい病気なのです。
もし、歯茎の出血の他に別の症状(口臭や歯のグラつきなど)がある場合はかなり高い確率で歯周病であると考えられます。
しつこいかもしれませんが、歯茎から出血がある場合は放置せずに歯科医院へ行きましょう。
歯茎の出血は自然に治らない
歯周病による出血の場合、歯周治療を行わなければ出血は止まりません。
口腔内のバイオフィルム(プラーク)や歯石を取り除き、細菌に侵されない口腔内を取り戻さなければ、出血は止まらないばかりか歯周病の進行を食い止めることができません。
まずは歯科医院で徹底した歯周基本治療を受け、その後のメンテナンスを通して歯周病の再発を許さないことが必要です。
まずは検査から初めてみませんか?
あなたの出血の原因が歯周病のものであるか、ブラッシングによって起こるものか?を判断するために検査から初めてみることをおすすめします。
口腔内の状態を正しく検査することで、歯周病であれば治療にうつることができますし、歯周病でなければ安心することができます。
まずはご自身の状態を詳しく知ることがとても大事であると思います。
当院では口腔内の検査を承っております。お気軽にご相談ください。